子供時代に満たされなかった愛情を受け入れる準備をしよう

私の子供時代はいつも愛情に飢えていました。「他人から愛されたい」と強く思っていました。しかし、私の行動はその思いとはいつも逆のことをしていました。誰かが私に愛情を示しても、私はそれを簡単に信じませんでした。そして、私はその愛情が本物かを見極めるために、数々のテストをしてきました。誰かが私のことを好きだと言えば、あえて嫌われるようなことをして突き放しました。

私は数あるテストを乗り越えてきた人の愛情だけを受け入れていました。なぜなら、私は他人から愛されることに慣れていなかったからです。もっと正確に言うと、「自分は愛されるに値しない人間だ」と心の奥底で深く信じていたからです。

このような思い込みは、私から素晴らしい出会いを数多く奪ってきたと思います。そして、私はいつも孤独になり、そんな自分を嫌いになっていきました。私が他人からの愛情を受け入れることができない原因は、子供時代にあると思います。私の両親は、どうやって子供に愛情表現していいかがまったく分かっていませんでした。彼らの初めての子供は重度のダウン症として生まれました。その時点で彼らの精神的安定は崩れ、自分達の不安と戦うのことで精一杯になっていたのだと思います。そして、私はそんな家族の次男として生まれました。

私が子供時代に親から学んだことは、「ただでさえ情緒不安定な2人をさらに困らせることをするな」ということでした。父親にはよく殴られましたが、子供の時の私はその原因がまったくわかりませんでした。「自分が何か悪いことをしている」「だから、親は怒っているんだ 」ぐらいの認識しかできませんでした。夫婦ケンカもしょっちゅうで、そのたびに子供の私は「自分が何か迷惑をかけているから、2人の仲が悪いんだ」と思うようになりました。

そして、私が小学校2年生のときに、母親は家を出て行きました。「実の母親にも愛されない自分が、いったい誰に愛されるんだろう?」と思い、私の心は深く傷つきました。

母親が出て行ったあと、私は学校で思いっきり明るいキャラクターを演じることで、精神安定をしていました。明るく振る舞っていれば人を引きつけますので、一時的に(学校にいる間は)寂しさから解放されることができました。私はいつもやさしくて暖かい仲間に囲まれていました。しかし、私は誰にも「自分の弱さ」を打ち明けることはしませんでした。だから、誰といても孤独を感じていました。

私は愛情が欲しくてもがき苦しんでしました。しかし、私がいくら愛情を強く求めても、それを手に入れることはできませんでした。なぜなら、私は自分に興味を持った人達と深く繋がることを拒んでいたからです。私の心の奥底には「癒やされていない深い傷」があり、それを他人に見せることをとても怖れていました。だから、他人と深く繋がりたいという願望があるにも関わらず、他人を突き放すというまったく逆の行動をしていたのです。

私は自分の不可解な行動の原因を知りたくなり、心理学を学び始めました。学べば学ぶほど自分の行動の謎は解けていきました。どんどん心理学にはまっていき、気づいたらアメリカの大学院で修士号を取得していました。そして、私の人生を変える最大の学びとは「過去を手放す」ということでした。今でこそ「過去を手放す」ということは簡単にできますが、その当時は「そんな恐ろしいことが出来るはずがない」と思ってしました。

私は長い間、自分を苦しめているのは子供時代の愛情不足が原因だと思ってしました。そして、当時もらえなかった愛情を満たそうと、他人からの承認ばかりを求めてきました。しかし、いくら他人から褒められようが認められようが、私は苦しみから脱することができませんでした。なぜなら、私は自分で自分のことを認めていなかったからです。いくら他人に好かれようが、私は自分のことを好きになれなかったのです。それでは自分に対して気持良さを感じることはできません。

私は子供時代に学んだ「自分には価値がないから、愛される資格がない」という思い込みを持ち続けていたのです。私は思いっきり過去に支配されていたということです。過去の自分が思うように愛されなかったからといって、今の自分が愛されないと決めつけるのはバカげた話です。大人になった私達は、自分の手でいくらでも人生を変えることができるのです。

私は人生を変えるために、自分の過去を手放す決断をしました。「自分は価値のある人間なので、愛されるに値する」と思うことで、新しい人生のスタートをきりました。

私にとって最大のチャレンジは、他人に心を開くということでした。私は自分に興味を持ってくれる人達に、テストをすることをやめました。できるだけ「ありのままの自分」をさらけ出し、心と心のつながりを築いていきました。近寄りやすい自分を作り、多くの人と接する機会を増やしました。

初めは、他人に「自分の弱さ」をシェアすることの抵抗感はありました。「そんなこと教えたらバカにされて、また傷つくぞ」と、心の中の過去の自分が顔を出して主張してくることもあります。しかし、私は「過去を手放す」決断をしたのです。過去の自分の価値観に引き戻されそうになっても、新しい自分の価値観で判断します。「自分はすごい人間なので、傷つくことがあっても必ず乗り越えることができる」と、自分を信じることによって前進していきます。

自分が心を開く勇気を持つことで、多くの人と繋がることができました。そして、孤独感や自己嫌悪の感覚はなくなってしました。「自分の弱さ」をシェアすると、ほとんどの人は協力的になってくれます。そして、自分が心を開けば、相手も自分の苦しみや弱さをシェアしてくれるので、お互いのつながりはさらに強くなることがわかりました。

私はこれまで、とても多くの人と接してきました。そして、分かったことは、「どんな人でも何かしら満たされてない感があり、もがき苦しんでいる」ということです。この発見は私に新たな気づきを与えてくれました。それは、「私の両親も何かにもがき苦しんでいた」ということです。そして、そんな状況でも、ベストを尽くして私を育ててくれたという感謝の気持ちが芽生えました。そして、私は両親を許すことができました。

この気づきは私を過去のネガティブな記憶から、さらに解放してくれました。なぜなら、「親の機嫌が悪いのは自分のせいではなかったんだ」「だから、私はもう自分で自分のことを責める必要はないんだ」と気づくことが出来たからです。過去の記憶が力を失い、私をコントロールすることがなくなったのです。

私は自分のことを好きではありませんでした。だから、いつも、自分のことを見ないようにしてきました。しかし、それでは何も解決されませんでした。自分を無視し続けても「心の中の傷」は癒やされることはありません。勇気を持って、生身の自分を見つめることで解決策が見えてくるのです。

人はいつもで変わることができます。それには、現在のあなたを支配している過去の記憶から解放されることです。未来の自分に期待し今をワクワクしながら生きることが、幸せで豊な人生を送るキーとなると思います。

Image: Ice Cream Lonely

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